第560号(2000年1月1日号)


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《独占インタビュー》「沖縄基地に長居はしない」 アーミテージ氏沖縄を語る

 普天間基地の移設問題が大詰めを迎えた十二月中旬、本紙記者らはワシントンDCを訪問し、沖縄基地の米国での見方について改めて取材した。米側は沖縄基地は日米同盟、安全保障の観点から極めて重要と考えている一方、普天間基地閉鎖に関しては跡地利用プログラムなど米国内で行われている手法について最大限のアドバイスを行った。日米同盟に発言力のあるリチャード=アーミテージ氏も会見に応じ、「沖縄基地の利点は不安定地域の中心地にあるという場所である。ただし、アジアの安定が実現すれば長居はしない」と語り、沖縄は国際的に重要な役割を果たしているとの認識を示した。(本紙・渡久地明、写真も)

■大詰め迎えた普天間基地移設問題

 普天間基地の移転先として、沖縄県は名護市辺野古の沖合とすることを決め、移設先の名護市長の受け入れ表明が九九年中になるものと期待されている。

 名護市長の受け入れ表明に向けた条件整備として政府は十二月十七日の沖縄政策協議会で今後十年間に千億円の北部振興策を展開すると表明した。

 一方、朝日新聞などの世論調査の結果、名護市民の六割が受け入れ反対の意向を持っていることが十二月十九日、改めて示され、岸本名護市長の決定が注目された。この過程で普天間基地移設問題は受け入れ先の地域振興策、移転後の跡地利用策の大きく二つの問題に集約され、それぞれの振興策の内容の程度によって受け入れか、さらに条件を引き出すかが焦点となっている。

 本紙は普天間基地問題を含め米側の考え、特に日米同盟や安全保障条約の中で沖縄の位置づけがどのようなものであるのか米側の考えを聞きたいという動機から、米国防総省などを取材。日米同盟に大きな発言力があるリチャードアーミテージ氏へのインタビューは重要であると考え、本人に面談した。十二月十二〜十九日までワシントンDCを訪ね、米国務省、国防総省、アーミテージ財団、外交問題評議会、サンフランシスコでは基地の閉鎖と再開発の現場を見た。

 アーミテージ氏は五分程度と時間を区切って面会に応じたが、実際には三十分ほど対話が続いた。時間の節約のため私は急いでこうきり出した。(写真左がアーミテージ氏、中央後ろはロビン=サコダ氏、右は今回ミッションのメンバー玉那覇氏。ワシントンDCのアーミテージ財団で)

■日本政府はもっと沖縄に注目すべき

bb日米同盟が死活的に重要であることをアーミテージさんは論文その他で発言している。現実に日本の米軍基地の七割が沖縄にあり、実態は琉米同盟といってもよいほどではないか。ところが、アメリカは基地の実態を知らない日本政府と同盟の取り決めを行なって、沖縄県民は日米から何の説明も受けず軽視されている。米国は直接沖縄県民との連携・協力関係を強化すべきではないか。

《アーミテージ氏》 いまの質問には沖縄県と東京との間の不満がちらついていると思う。

 まず、米国が沖縄と日本政府との間でサンドイッチになりたくない。歴史を振り返るとアメリカと沖縄の間にはよいこともあったし、悪いこともあったことを米国民は知っている。米国は終戦直後、沖縄県民に教育を与え、利益を得た人たちもいる。前知事もこの中に入る。七二年の沖縄返還も成功事例だった。

 失敗もある。それは私たちが沖縄県民を米国人と同じレベルで扱わなかったことだ。沖縄の希望や望みに耳を傾けなかった。その不平はある。

 もし、沖縄県民が二流市民として扱われるようなことがあったとしたら、絶対にあるべきではないことだった。

 ただし橋本首相は日本の現職総理大臣として沖縄を訪問した二人目の首相だった。日本政府はもっと沖縄に注目すべきと思う。この意味でサミットが沖縄で開催されることはたいへん良いことだ。

bb沖縄政策にもっとアメリカは関与すべきではないか。

《アーミテージ氏》 その質問はトリッキーだ。中央政府と話をする。

 しかし米軍基地司令官はもっと協力すべきだろう。沖縄問題前進のきっかけになるかもしれない。

bbでは日本政府に外圧をかける方法もある。

《アーミテージ氏》 アハハ。むしろ内圧の方がいいんじゃないか。私も外圧を使ったことはあるが、これは良い政策ではない。長年にわたって数人の日本の政治家から外圧を求められ、日本国民は渋々それに従ったものだ。しかし、このような卑屈な方法はもはやとるべきではない。米国はしかるべきことをする。これ以上の障壁を日本との間につくるべきではない。

■沖縄の状況を改善したいと思っている

bb沖縄県民は日本政府の政策決定が不透明だと感じている。

《アーミテージ氏》 東京の力の均衡は変化してきている。官僚から首相に力が委譲されている。これが進めば政策はより透明度の高いものになる。

bb普天間基地の跡地に海軍病院と協力してアジアをカバーする救急医療施設を設けようという考えをどう思うか。

《アーミテージ氏》 それは大変気前の良い考えだ。

 しかし、県民はなぜ米国が沖縄に存在するのかを考えるべきだ。

 どの国も海外で軍を駐留させたくはない。しかし、日本は寛大な接受国だ。つまりまだ日本周辺には不安定要因があり、米軍は必要だ。そこで沖縄に負担をお願いしている。普天間は人口が集中しており、基地は北部に移す。北部の人口は二十万人で米軍が移転してプラスとなる面もある。安全が確保され基地機能を満たすことができる。

 bb沖縄じゃなければだめですか。

《アーミテージ氏》 …ちょっと躊躇しているのは正直に応えなければならないと思っているからだ。私は大田前知事にも言ったが、まず、もし終戦直後の状況がちょっと違っていれば、結果は違ったものになっていたかもしれない。

 それと、私は最近家を買った。そこは子供の学校に近いと言うこと、私の勤務先に近いこと、周囲に銀行やスーパーがあることなどで選んだ。やはり地理的に便がいいところを選んだ。この家を大変気に入ったが、その理由は三つある。第一に場所、第二に場所、第三に場所だ。

 沖縄も同じだ。沖縄に永続したいとは思わない。しかし、北朝鮮に近く、戦略的に優れている。もし、オーストラリアに不安定な要素があったら、沖縄基地は別のところにあっただろう。

 bb沖縄県民も国際的に貢献したいと思っている。

《アーミテージ氏》 いまの希望は分かった。

 基地をなくすことは考えられない。アジアの安定に沖縄基地は不可欠だからだ。しかし、沖縄の状況を改善したいと思う。できるだけ迷惑をかけない状況をつくり出して長居はしない。これ以上みなさんを喜ばせるようなことは言えない。

 沖縄そのものはある程度よい機能を果たしている。アジアには非常に貢献していると確信している。兵士が役に立たなくなれば帰ってきて貰いたいと思っている。沖縄からは西銘知事が毎年私を訪れていた。稲嶺知事にはまだお会いしていない。大田知事も意見がまとまらないこともあった。しかし、橋本首相他の沖縄への善意を活かすべきだったと思う。


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沖縄線は前年割れ、航空各社の年末年始予約状況

 航空各社は年末年始(十二月二十五日〜一月四日)の予約状況をまとめたが、予約数は国内・海外とも減少傾向にある。沖縄線も予約数で前年割れとなっている。曜日配列やY2K問題などで客足が落ちているが、ハッピーマンデーが初めて導入される一月五〜十日の期間が前年を顕著に上回っている。

 日航は国内線前線の予約数が前年比七・七%減と前年割れ。日本発国際線も九・四%減となっている。沖縄方面は予約数が前年比八・九%減と前年割れ。期間中臨時便を五十一便運航するが、北海道・沖縄方面がメインとなる。

 全日空は国内線全線の予約数が六・八%減と前年割れ。日本発国際線予約数は一八・七%減。沖縄方面は予約数一三・八%減でかなり不振。臨時便は往復七十五便を設定し、このうち八便が東京=沖縄に投入される。

 JAS沖縄線は予約数が前年比一一・九%減と前年割れ。東京線、花巻線がそれぞれ一〇・七%増、一五・四%増と好調だが、大阪が三割減、福岡も二割減、青森が四割減と大きく前年割れ。

 JTAは全線の予約数が前年比三二・四%減とかなりダウン。県外線予約数が前年比三二・〇%減、県内線は七・一%減となった。

 ANKは国内線全線の予約数が前年比三・二%減、国際線は六三・一%減と大幅に減少している。関西=宮古、宮崎線がそれぞれ予約数前年比二・五%増、一〇・九%増と好調だが、他は前年を下回っている。

 RACは全線の予約数が五・二%増と前年を上回ったが、那覇=奄美線の影響もあり、全体としては座席に余裕がある。


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2000年の観光客目標は485万人、1999年は457万人の見込み

 県観光リゾート局は二〇〇〇年の年間観光客数の目標を四百八十五万人とした。サミットの情報発信効果を大きな増加要因としている。

 同局は一九九九年の年間観光客数が目標の四百四十万人を大きく上回る四百五十七万人(一〇%増)に達したと見込んだ。主要な増加要因として「観光・リゾート沖縄」のブランド化、航空路線の拡充、航空運賃の低減、低価格商品の流通、サミット開催決定、マスメディアでの露出度の拡大、外国クルーズ船の就航、修学旅行や各種コンベンションの開催に加え、関連業界、地域、行政が一体となった誘客を挙げている。

 その上で二〇〇〇年は@七月に開催される九州・沖縄サミットの効果で全国から沖縄に関心が向けられることA観光レクリエーション活動に対する国民のニーズが定着、引き続き高い状況が期待できるB政府がGDPの成長率を一・〇%程度プラス成長と見込んでいることなどを総合的に判断した。

 この他の増加要因に次の各点を挙げている。
・沖縄=本土間の航空運賃低減措置の実施効果が継続して期待できること。
・那覇空港内にオープンした特定免税店の誘客効果。
・万国津梁館、新ターミナルビル、クラブメッドなどの受入体制の整備。
・キャリアによる沖縄キャンペーン、誘客プロモーション活動、修学旅行やコンベンションの誘致事業などの充実、強化。
・誘客イベントの充実、強化による効果。
・祝日三連休化。
・健康志向の高まりにより、屈指の長寿県である本県に注目が集まっている。
・沖縄振興特別対策として実施された査証手続等の緩和措置の効果。

 減少要因は次の通り。
・円高による海外リゾート地との競争の激化。
・四月からの国内線航空運賃制度改正が観光客数へ与える影響については不安定要因として動向を見守る。


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