連載コラム視点651
渡久地明(沖縄観光速報社)


必要なプロジェクトはいくらでもある

 公共事業の額がどんどん減っているが、沖縄の場合やるべき公共事業が山積している。沖縄は公共事業特区にすべきである。

 必要な大型プロジェクトを列記して政府に再考を求めたい。

(1)那覇空港の沖合展開である。現在の那覇空港は観光客を八百万人程度受け入れることができる。宿泊施設を計画的に増やすことによって、二〇一一年頃には八百万人に迫る。したがって、このころに新しい滑走路ができている必要がある。工事を大急ぎでやるとして二〇〇七年頃の着工がどうしても必要だ。そうでなければ、沖縄観光は成長できなくなり、地域の活力も失われることになる。

(1b)それに伴う那覇空港の再開発である。旧那覇空港ターミナルを最大限に活用すべきである。交通の拠点としてモノレール、バス、タクシー、レンタカー、那覇軍港を利用した離島航路が集結する拠点とすべきである。モノレール駅の始発は旧ターミナルまで伸ばす必要がある。レンタカー登録台数(乗用車)は昨年最大一万三千台を記録した。観光客千万人時代には倍の二万六千台、那覇空港から縦列駐車して百十七キロで辺土岬まで届くほどになる。県の目標の六百五十万人(内五十万 人を先島とクルーズでカバー)でも五十キロ、恩納村まで届く。いま、レンタカーの置き場がどんどん無くなり、ピーク時には車を借りるまで一時間もかかるようになっているが、このようなサービスレベルは早急に改善しなければならない。これも緊急の課題である。

(2)大深度港湾である。世界標準のコンテナ船が接岸できる水深十五mの港湾が必要である。これがないために、すぐそばまで来ている貨物船が寄港できず、どこかで小さな船に積み替える。このため雑貨などアメリカ=東京(積替)東京=沖縄の運賃となり、輸送価格がアメリカ=東京の倍かかる。沖縄の物産が良く売れるようになったが、輸送費の削減、物価の削減はこれによって実現すべきである。

(3)普天間基地跡地の再開発である。四百五十ヘクタールの広大な跡地であり、大きな構想が求められる。私はモノレールを古島駅からそのままバイパスに沿って伸ばし、普天間まで乗り入れるべきであると思う。それによって普天間は那覇と同じ立地条件になる。モノレールが出来て実感したのはモノレール駅がそのまま空港の入口になったということだ。広大な住宅地になることは間違いないが、交通の問題を片づける必要がある。それにはモノレールの延伸が一番だ。再開発によって新た な都市が出現する。

 また、かなり広い駅が取れるはずであり、普天間を中継点にやんばる、名護以北までモノレールを伸ばすべきである。スピードの点でモノレールが力不足ならリニアモーターカーがよいかも知れない。普天間はモノレールとリニアの乗り継ぎ拠点にする。名護は普天間新都心の通勤圏になり、名護で十時まで飲んでも十二時頃には那覇に戻れるし、逆もできる。

(5)やんばるの自然保護と自然の再生である。海岸を埋め立てた道路は山側にセットバックしたりトンネルにすべきである。これによって海岸を取り戻し、環境を再生すべきである。リゾート施設が立地しやすくなるであろう。また、ダムによって破壊された川や自然を再生すべきである。川とダムに魚道を造ったり、若者が定住したくなる環境開発や企業誘致を行うべきである。

(6)宮古(7)石垣については別に述べる。(明)(「観光とけいざい」第651号04年2月15日号)

 


 |  視点652 |  HOME |
本ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は沖縄観光速報社に帰属します。
Copyright (c) 1996 Okinawa Kankou Sokuhousya. No reproduction or republication without permission.