連載コラム視点726
渡久地明(沖縄観光速報社)


地球温暖化防止を観光産業で使う

 地球温暖化がしょっちゅう話題になっている。人類が化石燃料をどんどん燃やすので二酸化炭素が増え、それが地球を覆うと温室効果で地球の温度が上がるという説明が行われている。

 地球の温度がわずかに上がっているのは紛れもない事実らしい。しかし、温度が上がる原因が二酸化炭素が増えたからだ、という説明はどうもしっくりこない。たった百年くらいの人類の営みで地球の環境がそれほど急激に変わるとは思えないのだ。

 とはいえ京都議定書の取り決め、アメリカのゴア元副大統領の「不都合な真実」といった映画も話題になっている。このムーブメントは止まらないだろう。

 一方で、NASAからは、火星が温暖化しているというレポートが出ている。火星の北極には氷でできていると見られる地域があるが、この面積が減っているというのだ。また、火星は砂嵐が頻発しているという映像も公開されており、これも火星温暖化の影響だという説明がある。

 人類がいない火星の場合、温暖化の原因は太陽が影響していると考えられ、その報告もある。太陽の温度がなにかの理由で最近熱くなっており、太陽系全体が温暖化しているというのだ。木星温暖化の観察もある。

 つまり、地球の温暖化は人類が化石燃料を燃やしているからという原因と太陽が最近熱くなっているという二つの理由が考えられる。どちらがより地球温暖化に貢献しているかを見極める必要があって、もし、太陽の影響が大きいならレジ袋を使わないでマイバッグを利用するという運動などあまり効果はないということにもなる。

 科学的には地球温暖化の原因について決定的な証拠はなさそうだが、社会運動としての地球温暖化防止運動はますます広がりそうだ。そこで、これを利用しないテはないだろうと思う。

 ゴミを減らしたり、化石燃料の使用を減らすのは地域にとってクリーンなイメージが広がり、確かに空気も水もキレイになって快適になるだろう。たとえば、沖縄では風力やバイオなどの再生エネルギーの利用率が全国一である、というようになると、観光地としての品質は相当に高まる。

 千葉大とNPO法人・環境エネルギー政策研究所は、自然エネルギーが地域の電力需要(民生部門)のどの程度を賄っているか試算したところ、全国平均で三・三五%とわずかだった。だが、大分県が地熱発電で三〇・八%を賄っており、他に秋田、富山、岩手などが二〇%を超えると試算している(朝日新聞七月十四日付)。沖縄は植物がこれだけ育つのだから、バイオでかなりいけるだろう。

 沖縄観光の品質を高めるというのは観光業界だけが取り組む仕事ではなく、身近にさまざまな取組が可能だ。クリーンエネルギーへの取組が評価され、結果として沖縄観光の品質も高まるのはとてもよいことである。(明)(2007年7月15日号掲載)

 ※その後、沖縄県福祉環境部が「不都合な真実」上映会を県立博物館で開いた(07年12月、08年1月には那覇市も上映会を開く)。これを見たところ、相当な迫力でゴア氏は人類の営みで地球が温暖化していると説明していて、説得力がある。このコラムを書いたときの筆者の考えはまだ認識が足りなかったといわざるを得ない。(08年1月2日追記)


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