連載 前川昌道・IT導入、成功と失敗の法則(18)
おきなわ観光情報学研究会


実現したいことを正確に伝える(8)

前川昌道(アイスプランニング代表・観光情報学会)

■何事も図に描こう…7

 このビジネスモデルの発案者は、お金「現金」が商品になった事例は今までに無かったこと、そして、キラーコンテンツとして扱うことは大変珍しいことと話している。お金が商品になったということは、画期的なことといえる。

1.ビジネスモデルのポイント

 POSレジにATM機能をつけ、レジで売上などの現金がATMに入金される仕組みになっていて、ATM内の現金の管理をセンターで行うというビジネスである。このビジネスモデルの特徴は、ATMに入った現金は、このサービスを提供する会社が買取り、店舗オーナーは現金の管理から一切解放されるところにある。即ち、ATMに入った現金はサービス提供会社の管理下に置かれ、オーナーはPOSレジにセイフティー金庫や夜間金庫に相当する金庫が付いたと同じ状況になる。ATMに入金された現金は、サービス会社の所有に移され、翌日、オーナーの銀行口座に売上現金が振り込まれる仕組みで、銀行の夜間金庫と同じようなサービスがお店で直接できるモデルである。

 このサービスの画期的なところは、@ATMに現金が入ったと同時に、サービス会社に現金が買い取られ、店舗オーナーは現金から解放され、一切現金の管理をする必要が無くなる、AATMに入った現金は、サービス会社の管理下になり、オーナーはレジの精算締めさえ行えばよく、レジ締め精算時の現金を数えること、レジの現金を銀行に持ち込むか回収し自宅の金庫にしまうという保管、などの作業が無くなる、B複数店舗を有するオーナーでは、店舗売上の本部への銀行振り込みが無くなり、振込み料分経費が浮き、多くの店舗を保有するオーナーは、多額の振り込み手数料経費が節減できる。

 何よりも嬉しいことは、オーナーは釣銭以外一切の現金をいじらなくて済むということと、現金回収、店舗でのレジ精算業務、現金の盗難から解放される、違算が無くなる、オーナーが現金回収時に強盗に狙われることが無くなる、オーナーの現金回収時の危険が回避されることにある。

 多店舗展開するオーナー、例えば、ファミリーレストラン、料飲店チェーン、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、複数店舗を保有するオーナー、などは、現金回収やレジ精算の専任者が不要になり、また、ATMに入った現金は一切サービス提供会社の関係者しか手を触れることがなくなるので、現金管理に気を使うことが無くなり事業に専念できるようになる。店舗で売り上げられた現金は、ATMに入ると同時にサービス提供会社が買い上げることになり、現金を一種の商品として売買される形のビジネスといえ、現金が商品のように扱われる。

2.現金はどのように扱われるか

 ATMに入った現金は、サービス会社のセンターで、売上データ、ATM内の現金の有り高、あふれ庫の現金の状況などのデータを常時監視され、あふれ庫で現金が一杯になった都度、サービス提供会社が現金回収をすることになり、あふれない限り現金はATM内に置かれる。

 店舗を持つ、どこの会社でも現金管理について悩み事を抱えていて、問題解決に頭を痛めているのが現状である。このビジネスモデルのサービスは、この問題を解決する救い主で、これまでプレゼンテーションしたどの企業でも、このビジネスモデルを否定するところはなかったようだ。愛知万博の名古屋会場(笹島会場)のチケット売り場で3月の開幕以来使用されていたが、非常に好評であったようである。

 このビジネスモデルが生まれるまで、図を描きながら試行錯誤され、サービスの提供にこぎつけられた。サービスは、営業活動が10月から本格的に始まったところで、11月から多店舗展開の多くの業種で、スタートするようである。

 ビジネスを希望する時は、筆者前川まで、メールいただければご紹介します。

 Eメール:wns-maekawa@mb.neweb.ne.jp

(「観光とけいざい」第688号05年10月15日号)


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