連載 前川昌道・IT導入、成功と失敗の法則(23)
おきなわ観光情報学研究会


ビジネスを確実に成功させる方法

前川昌道(アイスプランニング代表・観光情報学会)

 ITを導入する場合には、1)現状ビジネスにおける事業の改善と効率化を図る、2)新規事業の拡大、3)新しいビジネスを考案し導入する、の主に三つのケースといえます。

《既存企業のアプローチ…IT導入その目的は》  既に事業を行っている方々では、1)の改善と効率化、及び2)の新規事業の拡大がIT導入のテーマになり、新しいビジネスを導入し新規に事業を創設する場合には、3)の新しいビジネスを考案し導入することになります。ITを導入し成功させるためには、この三つのどれに当てはまるかにより導入戦略は変わり、先ず、導入の目的と目標を明確にしなければなりません。

 1)の改善と効率化の主な目標は、多くの場合において経費の節減と収益率の向上が狙いといえます。経費の節減と収益率の改善は人件費に関わる費用が大きな要因といえ、人件費の削減をどのように実現するか知恵を絞ることになります。この場合のIT導入の視点は、@能率の向上、A作業自動化の二つの点といえ、現状作業を分析し、どのように能率の向上を図るか検討する必要があります。この検討において、出来るだけ人手を省き自動化することがキーになるでしょう。手作業を少しでも減らすことができ人手が少しでも省ければこれは大きな収益改善につながります。

 次に考えることは、犯罪の防止と間違いの軽減といえます。例えば、コンビニエンスストアやスパーマーケットで多発する万引き防止のようなケースでは、高性能の監視記録が出来るカメラとビデオ記録装置の導入が考えられます。しかし、多くの場合アナログ式(テープ録画方式)の記録装置が導入されていて犯罪現場を探すのに苦労と時間が掛かっているようです。これは最新のデジタル記録方式を採用し迅速に犯罪画像を検索できるようにすることが必要でしょう。この画像記録装置は、また、従業員による現金の抜き取りや商品隠蔽に役に立つでしょう。パチンコ店の監視記録装置はかなり高度化されています。例えば、遊技場内の全てが画像監視できるようになっていて、遊戯中のお客様や従業員で挙動不審の者が居ると自動的に監視カメラがその人物や場所に焦点を合わせ、画像録画や人物が移動するとそれを追跡し画像を記録したり、監視したりするようになっています。

 以前の号で紹介したコムネットバンク社のPOSレジにATMをつけたビジネスモデルは、正に、現金授受における間違いの軽減と現金抜き取りの最たる防止システムといえます。現金を扱う店舗ではこのシステムの導入を検討された方がよいでしょう。ある企業では、移動式会場で現金のやり取りが行われていて、1日の売上が数千万円になっているところで、POSレジも無く手書きの申込書と一緒に現金の授受がこれまで行われていました。実際に現金の入ったダンボール箱が足元に転がっていて、現金の移動中にダンボールが一箱なくなっても分からないようなことになっていましたが、このPOSレジ‐ATMを導入することにより現場での現金の授受に人手を省くことができ、かつ、安全に現金管理が出来るようになった事例もあります。この企業ではITの最先端ビジネスモデルを導入することにより犯罪の防止と大幅な収益改善につながることが見込まれています。

 一般的に、店舗等における売上現金の違算は4%程度あるといわれています。

 ある100円ショップを経営する企業では年間1億円程度の違算が発生し、その軽減対策に2億円以上の費用を掛けているといわれていました。やはり現金管理は店舗経営者にとって経費節減と収益率改善のキーになっているようです。この点をIT導入で課題を解決するビジネスとその産業は今後大きく拡大することと思われます。IT事業を考える人は是非この点をビジネスの焦点にされることをお勧めします。

 次に、既存企業における新規事業の拡大及び新しくビジネスを始める事業創設者について考えます。この場合に大切なことは、勝てるビジネスモデルを考え、ITの特長を生かして実践することといえます。勝てるビジネスモデルについては次号で述べることにします。

 最先端ビジネスモデルのPOSレジ‐ATM事業に関心のある方は下記メールアドレス前川までご連絡ください。多くの多店舗展開している企業に注目され導入が決定されつつあります。

E-mai wns-maekawa@mb.neweb.ne.jp(前川昌道)

(「観光とけいざい」第699号06年4月15日号)


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