連載 前川昌道・IT導入、成功と失敗の法則(31)
おきなわ観光情報学研究会


社会はセキュリティー対策が必須になった

前川昌道(アイスプランニング代表・観光情報学会)

■セキュリティー対策はあらゆる場面で必要

 今日の社会では、防犯対策や個人情報保護などセキュリティー対策がいたるところで必要になった。学校の防犯、家庭の防犯、企業の防犯などあらゆる場面で自己防衛のセキュリティー対策を導入しなければならなくなった。私の住む静岡県の伊東市では、小学校の下校時になると市内の連絡放送網で「小学生の下校時になりました、安全に帰宅できるよう市民の皆様で見守りましょう」と学校のある日はいつも放送される。これもセキュリティー対策の一つといえる。ITの世界では、情報漏洩やインターネット通信によるシステムに対するハッカーなどによる破壊行為や情報の盗み出しが頻繁に起きるようになってきた。このようなことでITシステムをインターネットなどのオープンネットワークに接続して使用している企業では、ネットワークの利用においてセキュリティー対策は必須になってきた。

 ITは今や企業になくてはならない存在になっていて、技術革新も進み利用方法は多枝にわたり、利用は極めて飛躍するが、一方では、悪知恵の働く不順な動機を持つ人間も存在し、情報を盗み出したり、ウイルスなどでシステムに侵入し破壊行為を行う者も多く輩出する世の中になった。最近、多くの分野、例えば、某大手通信会社の数十万件の個人情報漏洩、某銀行の個人情報漏洩、大手通販会社の個人情報の漏洩など、多くの漏洩事件が発生している事実がある。

 このようなIT業界やIT応用の背景を考えると、セキュリティー対策は必須で、関連ビジネスは大きく飛躍する環境になってきたといえ、この分野の事業は明るい事業といえる。特に、個人情報保護法が施行されてから個人情報を守るセキュリティー対策は必須であり、関連分野のビジネスは飛躍の可能性を秘めている。

■重要な情報交換の通信回線にはセキュリティー対策が必須

 いまやPCやITシステムはインターネットに接続することが当たり前になっている。インターネットに接続することは、自分のパソコンやシステムを世界中にオープンするような環境での利用になっていて、外部からのシステム破壊や情報の盗み出しに弱い環境にある。つまり、オープンなネットワーク上に接続されるシステムでは情報漏洩とウィルスによる破壊行為に無防備で、それらの破壊行為から保護する対策、即ち、セキュリティー対策が求められる。

 セキュリティー対策には、@自分のシステムやパソコンにウイルス対策などの保護用ソフトやウイルスやハッカーから守るファイヤーウオールを取り入れ自分で保護する方法、A通信回線にインターネットのようなオープンの回線ではなくセキュリティーの高い回線を利用するなどの自己対策、Bセキュリティーの高いネットワーク構成を採用する、などの方法がある。

 インターネットを接続してメールのやり取りは何処でも利用されており企業の中で特別目的での使用を除き、ほとんどのPCは通信手段の端末としてインターネットのオープン環境のネットワークに接続されている。

 いずれにしても、以上のようにインターネット通信回線(オープン環境のネットワーク)を通して情報交換をするシステムすべて、大規模でも小規模でも、あるいはパソコンであろうと大型システムであろうともセキュリティー対策は必須の状況にある。このようなITの世界が存在する限りセキュリティーの対策は必須である。

 特に、重要な情報交換を行うシステム、例えば、本社と支社間で外部に漏れては困る重要な情報交換を行う企業、本部と複数の店舗間で売上やPOS情報を交換する企業(ファミリーレストランなど)などでは、情報交換を行う通信回線にはセキュリティー対策は必須で、特に高いセキュリティー対策が施された通信回線が必要になる。このような回線は、月額の利用料が非常に高く一般には利用し辛い環境にある。中小企業や手軽に回線を利用したい企業などでは安くてセキュリティー対策の整った回線の出現が望まれていた。残念ながら現在その回線サービスは提供されていないのが現状である。しかし、次に紹介する(株)セントラルサイビスが提供を開始するUSL-VPN回線サービスはセキュリティーが備わり安価なサービス料で利用できる画期的な回線提供サービスといえる。

■画期的なセキュリティー通信回線の出現

 (株)セントラルサイビス社(本社名古屋)では、高度なセキュリティー対策を施した通信回線の利用を望む企業向けに、安価で@端末認証や個人認証ができる(例えばパソコンなどの端末装置やTV端末装置)、AADSL環境でありながら専用回線構成に似たクローズドの回線環境の実現、B情報交換に特殊な暗号化を施した、セキュリティー対策上必要な3つの手段を重畳した極めてセキュアーな環境の画期的な回線サービスを来年4月より提供する準備を進めている。

 この回線サービスを利用することによってIP-VPNや専用回線利用に比較し月額の通信料金が大幅に節約できる見込みである。このサービスを中小企業や大手企業の前述したような店舗間通信や事業所と支店間や遠隔地の端末装置とのセキュアーナ環境で情報交信が必要な場面に利用することで、大幅な経費節減が見込める。利用回線を安価にしてセキュリティー対策を実現することで悩まれている事業主があれば、この回線サービスを利用されることをお勧めする。またセキュリティー事業を新規事業としてお考えの方には是非この回線サービスの販売を手掛けられることをお勧めする。

■セントラルサイビス社の提供するセキュアー回線構成

 セントラルサイビス社は、セキュアーな回線を提供するためのゲイトウエイセンターの構築をKDDIネットワークソリューション社に開発と運用の委託を行い、データセンター内に建設中である。また、クローズドのADSL回線はACCA社の回線を使用する。このサービスの提供に関してセントラルサイビス社はKDDINSL社およびACCA社の協力を得て実施する。

 サービスの提供回線構成は図に示す。ゲイトウエイセンターにはUSL-VPNセンター、端末認証センター、個人認証センターを設ける。セントラルサイビス社の回線の特徴は、ルーターを介さないため回線の輻輳が無く、物理的には無限大の接続が可能である。

■情報漏洩防止対策

 セントラルサイビス社ではセキュアーな回線の提供ばかりではなく、システム構成においてもディスクレスシステムを提供することにより人的操作による情報漏洩を防ぐ仕組みも提供する。情報漏洩の多くはネットワークからの進入による漏洩ばかりではなく、人の手により情報が持ち出されることがある。現在問題になっている情報漏洩の7〜8割は人的操作によりもれているのが現状である。この問題を防止するためには、システムからデータをダウンロードできない環境にすることである。この目的のためのシステムが、ここで紹介するディスクレスシステムである。このシステムではデータは全てがセンターで一元管理され、端末からはデータのダウンロードができない。データがダウンロードできず持ち出されない環境を作ることにより、人手による情報漏洩を防止できる環境が整う。このディスクレスシステムは人的情報漏洩を防ぐ優れたシステムといえ、個人情報や機密情報を扱うような企業で、情報漏洩の画期的な防止対策になるといえ、ディスクレスシステムの導入をお勧めする。

 情報漏洩防止対策は企業にとって重要な課題になった。セキュリティー対策はセントラルサイビスの回線でクローズドな環境を作り、シンクライアントの採用で人的情報漏洩を防止することにより、これまでセキュリティー対策に悩んできた企業は問題を解決できるであろう。セキュリティー回線の提供とシンクライアントについてビジネスとして取り扱いしたい方、企業で導入を計画する方は下記にご連絡ください。

前川昌道 E-Mail: maekawa@sky.tnc.ne.jp

(「観光とけいざい」第714号07年1月1日号)


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