連載 前川昌道・IT導入、成功と失敗の法則(33)
おきなわ観光情報学研究会


画期的なセキュリティー通信サービス

前川昌道(アイスプランニング代表・観光情報学会)

■利用面で不利な現在のサービス

 多くの企業の利用するITシステムは、ほとんどが通信回線に接続している。現在利用されている通信サービスは大別すると2つに分かれている。一つはインターネットサービスで、家庭でも企業でも幅広く利用されている。2番目は、IP-VPNというサービスで、専用的に使用する目的で企業の基幹通信回線や支店間などの通信用として多く利用されている。

 これら二つのサービスには利用者側で不満な点がある。@インターネットは、オープン回線で色々な交換機や回線のルートを経由して接続されることと、どのルートを経由して接続されるか特定できないことにより、通信回線上のセキュリティーが不備になっていて、情報漏洩やスパイウエアーなどの悪意のある第3者による銀行口座やカード番号がネットワーク上から盗まれ、被害にあっているケースが多くある。銀行取引においてインターネット取引を利用すると必ず「暗証番号」「口座番号」が漏れないように、また、スパイウエアーなどのソフトによる被害を受けないよう注意警告が真っ先に出ている。インターネットではセキュリティーが万全でないと理解できる。AIP-VPNは月額の利用料が高く、中小企業では経費がかかる点で、利用し難い情況にある。

 多くの企業では、利用経費を安くするため企業用通信でも、やむなくインターネットをセキュリティーを心配しながら利用しているのが現状である。この問題を解決する通信サービスのソリューションが、以前紹介したセントラルサイビス社が提供する次世代型セキュアー通信回線サービスである。

■新サービスは利用者に大きなメリット

 以前の号でサービスの提供形態や技術的な内容を述べたので、ここでは利用の観点よりメリットが何所にあり、優れている点が何かを説明する。

1) ブロードバンドで利用料が安い

 新しい通信サービスは、これまで企業の利用においてインターネットかIP-VPNの選択肢しかなかった環境に、新たにインターネットサービスと同じADSL(ブロードバンド)環境で、IP-VPNに似た専用利用に近い構造のクローズド環境の通信サービスを提供しようとするもので、IP-VPN利用に比べ月額利用料が大幅に安い。利用料の例では、基本サービスが月額約3万円で、IP-VPNの10〜30万円の利用料に比べ大幅に安い。

 さらに、通信を利用する端末や人の個別認証ができ、なりすましや関係のない第3者の割り込みや妨害が防げる。また、回線は独自のアルゴリズムを採用した暗号方式を採用しており、第3者による情報の読み取りができない情報通信構造になっていて、次世代ネットワーク構想で実現が予想されている、個人認証や端末認証、暗号化などが先取りされていて大いに期待できるサービスといえる。

■新サービスの提供予定

 新サービスを提供するために現在KDDIネットワーク&ソリューション社の力を借りてゲートウェーセンター・システムの開発とスイッチング・センターの構築を4月末完成目標に推進中で、5月か6月ごろには提供が見込まれている。このサービスの出現により企業用の通信サービスの利用が便利になり通信経費の大幅な節減が予想される。本件の問い合わせは筆者(maekawa@sky.tnc.ne.jp)まで。

(「観光とけいざい」第716号07年3月1日号)


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