連載 前川昌道・IT導入、成功と失敗の法則(38)
おきなわ観光情報学研究会


新しい市場と画期的なビジネスモデルへ挑戦すること

前川昌道(アイスプランニング代表・おきなわ観光情報学研究会)

■新しい市場に目を向けよう−南米への挑戦

 私は、今南米コロンビア第2の都市カリ市へ来ている。カリの用が済み次第、オキナワ移住地のあるボリビアのサンタクルス、及び、パラグアイの首都アスンシオンを訪問する予定である。これらの地は、今年の2月に訪問し本年2回目の訪問である。訪問目的は、南米日系人によるIT事業の起業と普及・拡大である。日系人によるIT関連企業は、アスンシオンにソフトウエア開発会社が1社ある程度で、他の諸国には存在しないのが現状である。その多くの原因は、当初の移住が、農業労働や農 園開拓であり、日本人移住者の業態が農業主導になっているため、先端的な技術分野であるIT産業に挑戦する環境になかったためといえる。

 アスンシオンにある会社は、日本の商社のラテンアメリカ勤務者がパラグアイを好み永住することを決め、会社を興したことが始まりで、農業移住者と異なっている。このような背景から、IT分野の事業を手掛ける環境にないことと人材が居ないことが日系社会で事業化が進んでいないといえる。

 このように、日系社会でIT分野の企業化が少ない市場で、事業を興し市場開拓に挑戦することは、IT分野のノウハウを持つ人が成功への道を歩む確立は高いと考える。

 私が、今これらの地を訪問し、次世代を担う若者たちと面談していることは、IT分野のリーダーと専門ノウハウ身につけた人材を日本で育成し、現地における日系社会のIT産業輿しを支援するためと、リーダーになる人材探しと啓蒙活動を行っているものである。

■IT産業興しは設備投資が少なくてすむ

 IT産業は、知識とノウハウを習得すれば、自身の能力を生かすことで、設備投資は生産工場などと比べ、極めて投資額が少なくてすむ。自身の英知と実行力、市場開拓の努力で成功させることが可能な事業分野といえる。しかし、多くの企業家が失敗もしている。多くのソフトウエア会社が存在するが、成功への道のりは遠いようである。この要因の一つに、自分が開発に興味を持ち、その開発成果が市場で馴染むかどうか、市場調査をよくせず、自身のアイデアに陶酔し、開発にお金を掛け 事業が成り立たなくなるケースが多く、事業目的を達成しないうちに挫折することである。

■画期的なビジネスモデルで事業成功へ

 自分が考えたアイデアは、他の人も同じように考えていると見た方がよい。市場にない、しかも、誰もが利用したくなる、あるいは、誰もが使う成果物を考えなくては成功しないであろう。このリスクを回避して成功する方法のひとつに、画期的なビジネスモデルをいち早く見付け、事業化することがある。それと先に述べた、未開拓の市場で事業化することが成功への早い道といえる。

 以前に、フォトリーダーの技術を駆使したデジタル・ペンリーダー(D‐pen)を応用した画期的なエントリーシステムのビジネスモデルを紹介した。その後、このビジネスモデルの反応は凄く、TVで紹介されるようになった。IT業界で有名な大手企業N、FやT社も、手掛けることを決定しビジネスモデルの開発と市場への投入を計画している。私がここで紹介した時に、手を上げておれば、大手企業より先に事業化し、画期的なビジネスに参入できたといえる。

 筆者は、この画期的なモデルの大手企業へのコーディネートなど手掛けている。この事業への参加希望者はできるだけ早く、筆者に連絡されては如何か?

■南米諸国との連携を計画

 また、南米の優秀な日系人を育成し、南米諸国で日系人と連携しIT産業の振興と拡大に挑戦してみませんか!

 ボリビアのコロニア・オキナワには多くのウチナーンチュが生活している。また、多くの日系の若者が日本に出稼ぎに来ている。3K労働ばかりでなく、優秀な能力を生かせる若者をIT分野へ参加させようではありませんか。

 筆者への連絡先:E-Mail : maekawa@sky.tnc.ne.jp

(「観光とけいざい」第728号07年8月15日号)


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