連載 Tourism Informatics (TI) の試み(43)
おきなわ観光情報学研究会


キレイ・簡単なHPの作成と管理

おきなわ観光情報学研究会・當間愛晃(琉球大学工学部情報工学科・助手)

ハウツーCMS(上)

 皆さん mixi してますか? 過去のコラム記事(*1)において登録ユーザ数が100万人を突破した事を紹介しましたが、それから約 1.5 年が経過した今では800万人を超えたそうです(*2)。単純計算すると、新規登録ユーザ数は毎日1.2万人ずつ増えており、全ユーザ数の1%が毎日記事(日記)を書いているのだとすると1日あたり8万本もの厖大な記事が新規に作成されている事になります(*3)。

 流石に全ての記事を参照するのは無理な話で、自分の興味のあるキーワードで記事を検索したり、記事を時系列に読んだり、マイミク(mixi内での友達の事)の書いた記事や、マイミクのマイミク(友達の友達)を辿ったり…といった手段で「自分が読みたい記事」を探しながら(絞り込みながら)読んでいくことになります。

 この情報検索という部分に関しては別の機会に紹介させていただくとして、今回はこれだけの大規模なブログを実現している技術「CMS」について取り上げたいと思います。CMSとはコンテンツ管理システム(Content Management System, CMS)を省略した呼称で、「Web上の文章や写真・動画といったコンテンツ」に対して、コンテンツ単位で公開/削除する事を容易にしたり、サイト全体のデザインを統一したりする事を目的として考案されたシステム(*4)です。

 イメージしやすい例として、今あなたが管理しているサイトでは10本の記事が書かれて公開されていたとしましょう。各記事には「タイトル」「本文」「公開日時」といった項目が含まれており、また、トップページには「著者紹介」「記事一覧(記事へのリンク)」「更新内容」が用意されているとします。この時、従来のCMSを使わずにサイトを構築していた場合、「各記事のタイトルのフォントサイズを変更しよう」「公開日を下に表示したい」「背景に統一したデザインを表示しよう」といった事を実現するた めには、その都度全ての記事を修正する必要があります。

 この修正は、記事数が増えるほど手間が増えるだけでなく、ある程度以上の数になってくると「修正し忘れによる統一性の欠けたサイトになってしまったり、作業中のミスにより一部記事が公開できなくなる」等、何らかのトラブルに見舞われる可能性が極めて高くなります。人海戦術を用いて修正後の確認をするといった対策を立てたとしても、記事(コンテンツ)数が数千・数万…と増えていくに従ってそのような対策から漏れていく「ミスに気づかず公開してしまう」といった事は確実に起きてしまいます。 単純作業に過ぎないはずの修正なのに、人海戦術といったコストをかけてしまうのも勿体ないはずです(*5)。

 このような問題を解決するために生まれたのがCMSであり、「CMSに修正方法を提示する」だけで全部の記事への修正を自動処理することが可能となります。具体的に、デザインを簡単に修正しているサンプルを「体験」してみたい方は Zen Garden(*6)へアクセスしてみてください。このサイトの右側にあるメニュー「select design」から適当なデザインを選択すると、サイト全体のデザインがワンクリックで変更されます! 念のために補足しておくと、これらのデザイン変更前と後のサイトは見た目が大き く変わっていますが、コンテンツそのもの(記事タイトルや本文、メニュー等)は全く同じです。

 コンテンツの見た目・表示形式をCSSと呼ばれる技術で変更しているだけです。CSSによるデザイン変更に関しては Zen Garden のトップページにも解説されていますので、そちらをご参照いただければと思います。

(*1)過去のコラム記事
 「観光とけいざい」第682号05年8月15日号に掲載(下記参照)
 http://www.sokuhou.co.jp/library/TI/TI27.html

(*2)800万人を超えた
 参考記事:http://press.mixi.co.jp/press_070129.html

(*3)全ユーザ数の1%が毎日記事(日記)を書いているのだとすると実際のアクティブユーザ(日常的に利用しており、利用時間・頻度の高いユーザ)は5〜6割程度いるようです。

(*4)CMS、コンテンツ管理システム
 システムの総称であり、システムによって具体的に何をどのぐらい細かく管理できるのか、便利に簡略操作できるのか、は各々異なります。
 参考記事:http://ja.wikipedia.org/wiki/コンテンツマネージメントシステム

(*5)単純作業にコストをかけるのは勿体ないはず
 コンテンツの量が比較的少なく、今後もそれほど増える予定がない場合には CMS を利用する必要がないかもしれません。

(*6)css Zen Garden:CSSデザインの美
 http://www.csszengarden.com/tr/japanese/

(「観光とけいざい」第716号07年2月1日号)


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