沖縄のリゾート業界入門

沖縄観光速報社・渡久地明

目次

まえがき

第犠蓮[更垉
●商品あるいは取引材料としての旅行客●消費者としての旅行客●目的をもった旅行客 ●旅行客の行動パターン●目覚めた旅行客●沖縄を訪れている旅行客●明日の旅行客

第蕎蓮[更垓
●旅行業の本質●旅行商品とは何か●旅行商品の企画●旅行商品の販売●最も利益が上 がる沖縄旅行●旅行業が変わる

第珪蓮々匐業
●航空業の本質●日本の航空会社の特徴●航空政策が地域を左右する●関連業界を取り 込む●ドル箱の沖縄路線

第絃蓮.曠謄
●ホテルの本質●不動産投資としてのホテル●ホテルと地域の交流●ホテルの従業員● 大ホテルと中小ホテル●リゾートホテルの時代

第江蓮.螢勝璽斑
●リゾート地の条件●リゾートを利用する●地域の魅力●求められる沖縄の個性

第詐蓮ヾ慙業界
●ファイナンス●建設業界●運輸●ショッピングとレストラン●観光施設●海洋レジャー 産業●人材の育成と周辺産業●経済波及効果

第讃蓮ヾ儻行政
●特色のある地方の運営●リゾート法●沖縄トロピカルリゾート構想●リゾート沖縄マ スタープラン●第3次沖縄振興開発計画●沖縄県観光文化局と地域の観光協会

第湿蓮_革
●自由時間の増大●日本の国際化●新しい労働観●高度情報通信時代●リゾート産業と 沖縄の新しい関係●沖縄の解決すべき問題●太平洋時代の沖縄

第従蓮_縄観光の歴史
●年表●沖縄観光の歴史●投資環境の変化

あとがき

まえがき

 本書は、沖縄のリゾート業界の入門書である。

 近年、沖縄のリゾートについて、内外の学者、企業家、コンサルタント、文化人、一般のあらゆる層の人々がさまざまな発言を繰り返している。リゾートが大衆を相手にしており、きわめて身近に感じられることから、この業界のことについて、誰もが評価したくなるのであろう。そのなかには非常に立派な見識もみられるが、多くは、あまりにも現状に対する理解が薄く、相当にピンぼけである。

 そこで、沖縄観光の現状を出来るだけ整理して体系的にその構造を明らかにし、あらゆる層の人々が論議を尽くせるように、共通の土俵をつくろうとしたのである。

 そのような試みがこれまでになかったという外部的理由は、業界を取り巻く社会的状況が激しく変化して先を読むことが困難だったことがあげられる。内部の事情としては、特定の業界人が筆をとると、自己の利益を代表するものと思われがちだったためであろう。しかし、一定のレベルでの議論は出尽くした。今の段階で、それらをまとめて一般の便に供することは地域と業界にタッチした者の責務であろう。

 地域や人に固有な文化があるように、ビジネスや学問、企業、技術にも固有な文化がある。観光業界も文化という面では強い個性をもっている。それについて、ありのままに述べることは本筋の業界人にとって諸問題の解決の方向をしめすものとなろう。一方、新規参入業者、非業界人、関連業界に就職を希望する若者に対してはクリアすべき課題を明確に示して、新しい考えによる変革をもとめている。

 内容は、旅行客、旅行業、航空業、地元、関連業界、観光行政、これまでの沖縄のリゾートの歴史を網羅し、改革のためのステップとして、地域住民と開発者側がいかに協力し会えるのか、今後の方向性を示した。これらの項目はすべて、沖縄をキーワードに構成され、地元にとってのリゾートとはどういう意味があるのかという点に常に焦点を当てている。

 リゾートについて、あえて最先端をいくといわれる沖縄の現状に絞り、結果として本書が国内の他のリゾート地にもインパクトを与えるものとなれば幸いである。

 本書が一般に普及することによって、リゾート地としての沖縄が他の地域に比べて一歩も二歩も前進することを確信している。

インターネット版まえがき

 インターネットでのリリースに当たり、書籍版の図表、写真などを大幅に削除しました。ご了承下さい。また、記述が古くなったものは書き直す予定でしたが、発表時のままのほうがある種の勢いのようなものを伝えていると改めて考え直し、手は加えませんでした。著者のより新しい論文「総合産業への変容が求められる500万人時代の沖縄観光」(1995年4月)でその後の考えを述べましたので、併せてご覧下さい。

 なお、当時の反響としては、県内の日刊紙が好意的な書評を掲載し、書籍版は県内各書店でベストセラー上位に入りました。さらにPATAは本書の内容を評価し、バリ島での総会(1991年)取材に招待。世界の旅行観光産業がいち早く「自然保護」を決議した総会を著者も取材しました。

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