連載 マルチメディア&リゾート〜沖縄との相性〜(10)
島田勝也(NTT西日本沖縄支店勤務)


沖縄の宝を探して世界に発信する

 新しい千年記の幕開けを前に、沖縄に「世界遺産」が誕生する。ユネスコが制定する世界遺産に、今年の暮れには、首里城をはじめとする沖縄のグスク(城)が登録されることになりそうだ。日本本土とは異なる歴史のなかで、南海に独特の文化を開花させた琉球。その王国の成りたちと深くかかわる各地のグスクに今、あらためて注目が集まっている。ポストサミットの最大の話題かもしれない。

沖縄の宝さがし…

 「これは沖縄の宝だ!」と思えるものが、今回のグスク群のように潜在的な観光資源としてかなり多く眠っていると思う。我々ウチナーンチュは、あまりその価値を認識していないのかもしれない。もったいないことである。自然環境はもちろんとして、その他にも「織物」や「漆器」や、「陶器」や「食文化」等は観光資源としてもっとアピールしていく必要がある。特に思うのは、県内に点在する約四十に上る有人離島でそれぞれに個性豊かな島々は訪れるものに新たな発見や感動を与えて くれるものだ。ある意味ではそれぞれの島々そのものがテーマパーク的存在になりうるのではないだろうか。日本あるいは世界中の観光地は今、テーマパークの誘致が流行しているが、これならばどこにも真似することの出来ないテーマパークが大金をかけずに出来ることになる。言い換えるとその価値の「掘り起こし」と「伝え方」なのである。

 これからの沖縄観光を考える時に、沖縄の外に無い物ねだりをするのではなく、足元をしっかりとみつめ直して、沖縄にあるものあるいは沖縄にしかないものを県民一人びとりが認知し大切にし、価値を高めていくこと、この事が重要なのだと思う。世界に誇れる沖縄の宝を探すことである。

世界に情報発信

 今年四月からNTT沖縄グループがスポンサーとなって本編二分間の短い週一回のテレビ番組をスタートさせた。番組名は「琉球遺産」。沖縄の自然・歴史・文化といった後世に残していきたい遺産をデジタルハイビジョンという最新の映像技術で撮影し放送している。それは沖縄に住む我々があらためてその遺産の価値を見つめ直す機会あるいは新たな発見に繋がればと考えたからである。そして、その映像コンテンツを二十一世紀に持って行きたかったからである。

 各家庭まで光ファイバーが行き届く二十一世紀初頭には、このような質の高い映像コンテンツを簡単にそして安価に全国、世界の人々に向けて情報発信出来るようになる。現在でも質的には不満は残るもののインターネットを通じて世界に向け、この「琉球遺産」を発信中である。次のアドレスでご覧頂けるようになっている。《http://www.ntt-west.co.jp/okinawa/index.html》

 さあ、企業が、個々人が「沖縄の宝探し」を行い、それを「世界に向けて情報発信」しようではないか! このようなことを可能にしたことがITの最大の恩恵である。 (「観光とけいざい」2000年7月1日号)


 |  連載11 |  HOME |
本ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は沖縄観光速報社に帰属します。
Copyright (c) 1996 Okinawa Kankou Sokuhousya. No reproduction or republication without permission.