連載 マルチメディア&リゾート〜沖縄との相性〜(12)
島田勝也(NTT西日本沖縄支店勤務)


IT革命でメディアが変化する

 新聞・雑誌・テレビ・ラジオの四大メディアがITによって革命的に変化しつつある。今回はそのあたりを解説してみる。

1、新聞宅配は生き残れるか

 現在世界の主要紙はホームページを持っており、最新のニュースを流している(もちろん本紙も)。

 さらに過去の記事はホームページから検索してみれるようになっている。ちなみに過去の記事の入手は毎日新聞は無料、朝日、読売、日経などは有料となっている。県内二紙はタイムスが無料、新報が有料である。最新記事も有料化すればもう新聞の宅配は要らなくなる。読みたい分野の記事の配信を受け、必要部分の記事だけを印刷すればよいことになる。

 新聞宅配の存在意義はあの新聞紙の手触り感や大きく広げて読みたいといったわれわれの習慣や情緒的なものだけになるかも知れない。

2、雑誌もオンライン配信へ

 最近は雑誌等の書籍もインターネット上で配信されるようになってきた。光文社電子書店では小説などの多くが千円/冊で入手できる。

 本の現物が郵送されるのではない。本の文章がパソコン上にオンラインで送られてくるのだ。決済はクレジットカードでOK。

 考えてみれば新聞も雑誌も編集作業はコンピュータ上で行われているわけで、中身はデジタル化しているのだ。

 それを紙に印刷して製本して配達あるいは店頭で販売するか、直接オンラインで配布するかの違いに過ぎないところまで技術的には来ているのだ。

 問題はオンラインで配布を受けた情報についての著作権保護であり、この問題がクリアされれば、オンライン配信の流れは一気に進むことになるだろう。

3、ラジオはインターネットで

 今年二月、ニッポン放送は人気バンド・ビーズの出演した深夜番組をインターネット上で生でラジオと同時放送した。この時の同時アクセス数は一万四千六百回で日本最高記録だったとのことである。ラジオ放送は電波が届くところでしか聞けないが、インターネットに載せれば世界中のどこでも聞けるわけである。

 この分野ではROKをはじめ県内メディアも積極的に取り組んでおり、世界にいるウチナーンチュが沖縄のラジオを楽しんでいる。

4、ホームページがテレビ番組になる

 テレビ局も自局のニュース番組などの動画をインターネットに流し始めている。過去に放送された番組をインターネットで受け取れるようになるとビデオオンデマンドを実現することになる。

 個人や企業のホームページも放送局化しており、例えばサッカーの中田選手のサイトには毎日百万件のアクセスがあるという。スムーズな動画が流せるようになれば、それは放送そのものである。今後はテレビのデジタル化が進む。ITの進歩の結果パソコンの高性能化、通信の大容量化・高速化でインターネット上での動画のやりとりがよりスムーズにできるようになってくる。

 企業やサークルなどあらゆる単位で、最小は個人のレベルにいたるまでテレビ放送ができる時代が到来するのである。

 このようにITによってメディアは正に革命的に変化する時代に入った。変化は待った無しである。われわれはこの変化に対応し、有効に活かしていかなくてはならない。 (「観光とけいざい」2000年9月1日号)


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