連載 マルチメディア&リゾート〜沖縄との相性〜(15)
島田勝也(NTT西日本沖縄支店勤務)


沖縄観光の発展をITで考える会

 私のこの連載も十五回を数えるに至った。一貫してしているテーマはマルチメディアとリゾートの連携・相乗りを考えるということであった。今年最後の原稿となる今回は、そのことについて今一度整理してみることにする。そして同時に、これまで提起してきた内容を具体的に実践する活動について読者の皆様へ呼びかけることにした。  

 新たな世紀の沖縄経済を支える根幹が「観光業」であることは誰もが認める状況にここ十年でなってきた。そして、もう一方の柱と言われているのが「情報産業」であるということについてもこの三年で認識された。つまり、沖縄経済の二本の柱が「観光」と「情報」と言うことになった訳である。  

 実はこの言い方は間違っていると私は思っている。何故ならば、確かに観光と情報が今後の二大産業ではあるが、沖縄を支える産業として観光と情報が同格で並ぶことにはならないと考えているからだ。観光と情報が産業として並立しているかのように議論されている現状は、管轄する役所の縦割り組織をそのまま持ち込んだのではないかと危惧している。  

 沖縄経済の現状とその背景あるいはそのポテンシャルを考えると、あくまで「観光」が中心に据わり、それを発展させる有効なツールとしての存在、あるいは補完する機能としてのITや情報産業という位置づけの方が合理的であると考える。

 その視点から、本紙面でも色々と提起してきたつもりである。「デジタル修学旅行システムの試行」や「CS放送における沖縄専用チャンネルの開設」から「サイエンステーマパークの創設」まで、個々の企業が取組めるシステムから県・国レベルの施策に至るまでアイディアは色々と広がっている。  

  十二月七日にナハテラスで開催されるタナベ経営主催の経営フォーラムでは「沖縄観光のためのIT」を観光と情報の専門家が参加して本格的に論じられるということだ。有意義な議論を期待したい。

 その様な議論も踏まえながら、私は、産官学の有識者からなる「沖縄観光の発展をITで考える会(仮称)」の発足を呼びかけようとを考えている。沖縄観光の発展をITの有効活用という視点から、調査・研究・提言を公的機関や民間企業等の業界関係者に対して具体的に行っていける組織にしたい。観光関係者とIT関係者の共同プロジェクトである。

 スタートは新年早々と考えている、具体的には別途ご案内するが、是非とも多くの皆様の参加をお願いしたい。 (「観光とけいざい」2000年12月合併号)


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