連載 マルチメディア&リゾート〜沖縄との相性〜(19)
島田勝也(NTT西日本沖縄支店勤務)


沖縄観光発展のためにITを活用する

 新たな世紀の沖縄経済を支える柱が「観光産業」であることを誰もが認められる状況になり約十年、もう一方の柱と言われている「情報産業」への期待と認識もこの五年で急速に進んだ。来年度から始まる新たな沖縄振興開発計画の議論を聞いても、「観光」と「情報」が沖縄経済の二本柱であることがより明確になってきている。 

 実はこの表現は間違っていると私は思っている。観光と情報が付加価値を生み雇用を創出する大きな産業ではあることは確かだが、沖縄を支える産業の二本柱という位置づけで並列にならぶことにはならないと考えているからだ。観光と情報が並立しているかのように議論されている現状は、管轄する役所の縦割り組織がそのまま持ち込まれた部分もあるのではないかとさえ危惧する。沖縄経済の現状とその背景あるいはポテンシャルを考えても、あくまで「観光」が中心に据わり、それを発展させる有効なツールとして、或いは必要条件・機能としてのITや情報産業という捉え方のほうが合理的であるからだ。ITはあくまでも道具であり、その道具を使ってどんな産業を発展させていくのか、が、今後の熾烈な地域間競争のポイントだとも言える。我々沖縄は「観光」を名実共にリーディング産業として位置づけ、一点集中で徹底的に人・物・金の資源を投入する。そして、今後とも観光で世界のライバルと勝負していくことの覚悟を決めてかかることである。

 その観点で、今般開催される「ツーリズムフロンティア二〇〇一(観光業界のためのITプレゼンテーション)」(ロワジールホテルオキナワ、四月十九日午前十一時〜午後五時の開催)には大きな期待を寄せたい。観光産業のためのITということが明確だからだ。その内容はフォーラムと展示デモからなる。産官学の有識者が出席する「沖縄観光とITを考えるワーキングフォーラム(午後一時半〜三時)」では観光とIT双方の専門家が「如何に観光産業がITを使いこなすか」をテーマに具体的な議論が展開される。会場内における各社のシステム展示ブースでは、モバイルを活用した観光支援ツール、デジタル修学旅行システムのデモ、各種デジタルコンテンツの配信デモ、或いは業務の効率化を促進するシステムの展示等、特に観光産業の関係者の皆様には是非ともご覧頂きたい内容が揃うことになっている。

 沖縄観光の発展のためにITを有効活用して頂くことを願って、当日は、最新のIT活用メニューを揃えて有能なIT専門家達が、沖縄のリーディング産業(稼ぎ頭)である観光業界の皆様を会場でお待ちしている。是非、貴方にも足を運んで頂きたい。 (「観光とけいざい」2001年4月15日号)


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