連載 観光業界のための紙上ITセミナー・IT利用の基礎知識(13)
島田勝也((財)沖縄県産業振興公社 )


南大東島の観光振興への挑戦

 平成12年3月に取りまとめた「観光と物産を柱にした新たな村おこしの展開」(平成11年度南大東村商工会・地域振興対策事業)の報告書の結びで、私は「本レポートは南大東村経済振興21世紀プランである」と書いた。5年計画で観光と特産物に関する開発を進めて、南大東村における新たな産業として確立させる!というものだった。それが第1幕であったと言える。

 あれから2年、今現在そのレポートの個別項目は着実に実行に移されている。

 第2幕のスタートは、平成13年夏であった。第1幕の主要メンバーが再び南大東村商工会に結集した。加えて、より実践的な観光振興を図るために航空関係者及び旅行業関係者が委員に加わった。

 取り組みの柱は、誘客のための「モニターツアー」の実施であった。結果詳細は南大東村商工会(www.nandai-s.com/)に問い合わせ願うとして、成果として強調したいことは、「来島者を実際にケアする上でのノウハウの蓄積」と何よりも大きいことが「平成14年4月1日から同路線にも適応が決まった航空運賃の団体割引適応と早割り運賃の適応(約4割引)」である。

 基本的には、航空会社が決定したということではあるものの、数年前は全く無理と思っていた航空運賃の割引が実現したのである。これは、前述のような第1幕から今回の活動に至るまで商工会役員はじめ多くの関係者の努力の賜物である。これは、極めて画期的で大きな成果である。

 いずれにしても、ノーマルの約40%割引という画期的な事態が平成14年度から実現した訳である。南大東島の観光は大きく動き出すと思われる。

 この活動を振り返ってみると、第1幕(平成11年度〜)は、島の各機関及び住民に観光を振興したいという意識や気運を高めることに主眼をおいた。第2幕(平成13年度〜)は、実際に島に観光が興るきっかけ、あるいは起爆剤になることに主眼をおいた。そして、第3幕は、実際の「広報と営業」である。受け入れの体制と現実的な航空運賃も実現した訳である、これからは、島を広く魅力的に知らしめる広報活動と、実際の営業活動の強化である。いよいよ5年計画も最終コーナーの入り口にさしかかった。

 ところで、私はこの南大東島の観光への取り組みを通して、次のような事を連想した。

 今年4月から発売が開始されたJTAの「ちゅら島切符(35,000円で県内のJTA線の五区間が乗れるという観光客向けのチケット)」が、2年後には相当に進歩し、2万5,000でRAC便まで含んだ各離島路線が一週間乗り放題となる…ということを(勿論座席数に制限はあるが)。

 そうなると沖縄は非常に面白い。大型機で那覇まで来た観光客は、南北は奄美〜与那国、東西は大東〜久米島まで、縦横無尽に沖縄の島々を楽しむ。その時、我々は各島毎の自然や文化等の個性豊かな魅力こそが沖縄観光の最大の資源であることに気づく。

 追記:私はこの島にも光ファイバーの敷設が必要と考え密かにその実現を目論んでいる。 (「観光とけいざい」2002年5月合併号)


連載14 |  HOME |
本ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は沖縄観光速報社に帰属します。
Copyright (c) 1996 Okinawa Kankou Sokuhousya. No reproduction or republication without permission.