連載 観光業界のための紙上ITセミナー・IT利用の基礎知識(26)
島田勝也((財)沖縄県産業振興公社 )


航空会社のホームページがエンターテーメントステージへ

 皆さんも日常よくお使いだと思うが、航空会社のホームページが昨今グンと面白くなってきた。情報提供だけではなくエンターテーメント性を備えるようになってきているのだ。

 今回は、私が1週間に数回は利用しているJALのホームページの内容を紹介しながら、変化や特性についてご理解頂こうと思う。

 百聞は一見にしかず、先ずはホームページをご覧頂いてからである(http://www.jal.co.jp/)。

 航空会社のホームページなので、なんといっても航空券の予約機能が最重要である。航空業界は少しでも直販率を上げようと必死なので、インターネットでの予約客には数パーセントの割引料金が設定されている。予約だけでなくチケットレスの代金決済をした場合には上乗せの割引率が設定されている。加えて、同システム利用者にはマイレージの加算設定もあるので、利用者のネット使用メリットはかなりのものである。

 航空会社からすれば、それ程の割引や特典を提供しても直販にシフトする価値はあるのでる。そして、航空券の予約購入はパソコンからだけではなく携帯電話からのアクセスも容易なので、利用者は急増している。

 このようなはっきりとした利用目的のあるユーザを固定客として、今ではホームページ上では各種の関連情報や旅情報、エンターテーメンのウェートが大きくなってきている。JALの場合は、約2年程前からうJALTVという入口をホームページ上に設け、動画コンテンツの配信を積極的に行っている。エンターテイメント系コンテンツは何といっても動画が基本となるが、JALはその事に早くから手がけていた。中身もかなり充実しつつあり、沖縄の情報もかなり載っている。最近では久米島の紹介、ミス沖縄のインタビュー映像が放映されていた。

 この事は、社会全体のブロードバンドの普及と密接に関係している。実質的な動画が視聴可能なインターネット環境を有している世帯がブロードバンド世帯なのだが、現在では全国で1,000万世帯までに増えた。

 2年後には3,000万世帯にまで増える見通しである。通信コストの低下やPCの高機能化やデジタル家電の登場も絡んで、インターネットへの動画放送はいよいよ現実的で有効なものになる。

 いよいよ、企業毎あるいは各種のグループ毎に放送局機能を持ってしまえるという訳なのである。日本航空のJALTVは、その具体的な事例の象徴になり得るものだ。

 ここで、我々も今から取り組まなくてはならないのが、自ら発信すべきコンテンツの準備である。発信する手段は容易で安価なものになってきたし、ますます進化している。このことは各企業毎ももちろんだが、地域全体が基本的認識を持って取り組まなくてはならないことである。その見本あるいはヒントとして、是非、JALのホームページを一度ご覧願いたい。 (「観光とけいざい」第640号2003年8月15日号)


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