沖縄観光30年史■連載46
渡久地政夫(沖縄観光速報社・代表取締役)


読者に感謝(社告)

 「観光とけいざい」が発行三十周年をむかえた。創刊号を発行したのは昭和四十八年である。以来、月二回の発行を守り、日刊紙が報道しない県内の観光関係のニュースをおくり続けてきた。「観光とけいざい」を購読して下さった読者の皆さま、広告面で応援して下さった方々に厚く御礼申しあげます。

 創刊号を発行したとき、沖縄の観光は宮里定三氏が観光連盟の会長をつとめ、業界の先頭に立って奮闘しておられた。ある日、宮里さんを沖縄ホテルに訪ね、観光ニュースを中心とした沖縄観光についての話を聞いた。そのとき観光速報を発行したいというと宮里さんは「やってくれるか、実は観光にとって宣伝(宮里さんは観光宣伝に重点をおいており、私のニュース中心の観光速報とは、少し違っていた)が大事だ」といっていた。

 ついでにいうと観光速報(その後「観光とけいざい」に改題)の使命は沖縄の観光のニュースを旅行社に送り、そのニュースを基に観光の企画を立ててお客さんを集客し、送客して貰うことだった。単なる宣伝ではない。さらにいうと観光地には宣伝物が必要であり、事実各地で宣伝している。ハワイをはじめどこの観光地もそうである。観光立県という割りには宣伝についてのわれわれの理解が 薄いといわざるを得ない。

 ただ三十年もたつと少し前進しているようにも見受けられる。地元の日刊紙が「観光が県のリーデング産業になっている」と報道していることだ。

 この調子でいけば近い内に「観光立県」が名実共にその実像を表し、観光人の苦労が実ったといえる日が来るだろう。それまで頑張るしかない。ある県内銀行では3K(観光、環境、健康の(頭文字)のことで観光に力をいれているという)で、具体的には設備資金を必要としている観光関連産業には積極的に貸し出して育成する方針を全行員に徹底しているという。

 こういう動きが全国の金融機関にも波及すると観光産業はいまよりももっと足腰の強い産業になっていくだろう。県も受入れ体制強化のため、観光政策の重点を誘客から受入れ政策の強化に移すと表明している(本紙・650号「県全体の予算は減っているが観光予算は二三・三%の増」)。県の予算総額が三%の減額の中での増である。ようやく県の方でも観光の重要性が認識されてきたと思う。

 「観光客500万人突破、予算の増額」と事情は好転してきた。業界が底力を発揮する時が来たのである。沖縄観光コンベンションビューローは経営者を集めて情勢を細かく説明し、トップシーズンに備え、奮起をよびかけるときではないだろうか。(「観光とけいざい」第657号04年6月1日号)  


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