再びマリーナを活用する観光について

柳生 徹夫


■宜野湾市に水深11mの魅力的な港湾あり

 先に私は県内にこれから出来るマリーナに保管係留されるヨットやボートについて収容能力の半分は積極的に県外から募集して、そのオーナー達にヨット、ボートを使った沖縄ならではのリゾートライフを楽しんでもらうマリーナの運営を考えようと提案させて戴きました。

 今回はもう一つの港について提案したいと思います。場所は宜野湾市大山海岸にある「宜野湾市仮設避難港」です。

 この港が出来たいきさつは一九七二年から始まった「宜野湾市伊佐・大山地先公有水面埋立事業」です。埋立工事用の仮設港として建設したものが、様々な法的いきさつを経て現在に至っています。

 現在は宜野湾市の管理下に置かれている港と聞いています。その後、埋立事業によって作られた土地に、コンベンションセンターやラグナガーデンホテル、宜野湾港マリーナ、ショッピングモール等が建設されています。最近国道のバイパス道路も全線開通しました。

 平成八年ごろからこの仮設港について様々な公的、私的提案や議会決議がされました。港を埋め立ててホテルを誘致する話、駐車場にする話、免税ショッピングセンター建設等々。

 しかしいずれも実現を見ていません。埋立に莫大な費用がかかることが大きな原因であると思われます。この港は建設当初からの経緯で、本来港を建設するための国の規格外の工事がされ、実に港の水深は深いところでマイナス十一m、岸壁の水深でもマイナス七〜八mにもなります。更に岸壁の一辺は百五十m以上の四面があり、ほぼ正方形に作られていて北西方向に港口と、それに沿って防波堤が二百mほど延び、隣接地の面積は約二万平方mもあります。この港は改めて建設するとなると百億円はかかると言われています。

 そこで私はこの港を積極的に観光に活かせるようにする事が、新しく出された沖縄観光の指針に合致するものと思います。観光クルージング船の泊地、近郊のダイビング事業者のダイビング専用船の泊地、フィシャーマンズワーフ、サンセットクルージングの発着港その他、様々な事が可能であります。

 背後の土地にこれら関連事業所や、粋なマリンショップや夕焼けの眺望がすばらしい地勢を活かし、カフェ、レストラン、ダイビング関連グッズの店や、ダイビングボンベの充填設備、観光バス、レンタカー駐車場等々の建設が可能です。

 さらに、近くの土地に宜野湾市が建設する「マリン支援センター」で行われる海に関する研修や、ダイビング教室等との連携も可能となります。

 この港は地理的にもアクセスの良い場所で、将来、浦添沖の海岸道路が開通すると空港から二十分で着くことが出来、さらにコンベンション関係との連携もでき、沖縄の海洋観光のメッカとすることが出来るポテンシャルを持った所と信じています。

 この宜野湾市伊佐・大山海岸は、おそらく北谷町以南那覇市までの西海岸に残された唯一の「イノー」が残された海と思います。沖合のリーフまでの間に大きなテーブル珊瑚や、枝珊瑚を見ることが出来、色とりどりの魚や海中生物が生きています。意外に身近にある海の自然が体験できるスキンダイビングのポイントです。昔の沖縄の海岸で見ることが出来た水中の景色があります。喫水の浅い グラスボートで遊覧することも可能です。

 これまでに宜野湾市も様々な可能性について調査検討して来たと聞いています。平成十一年に「進貢船・馬艦船復元活用事業」等、また、ヨット愛好者からも提言書「宜野湾市仮設避難港再開発計画」を宜野湾市に提出しております。今改めてこれらの提言や、事業を再検討して県は沖縄観光の新たな事業として実現を図ってもらいたい。(「観光とけいざい」02年8月15日号)


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